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浮かんだストーリーとか。絵とか。日常とか。
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僕は冒険家だ。
自分で自分の事を冒険家だなんて言っちゃうのはちょっぴり恥ずかしいけれど、誰も言ってくれないから自分で言う事にした。

移動手段はもちろん徒歩!車なんて洒落たものはもってない。

今日の冒険先はどこにしよう。
それじゃ、いつもの様に紙飛行機とばしてみるよ。
紙飛行機の向かった先が目的地だ。

ぴゅーん。

おっと。今日は風が少し強いみたい。紙飛行機はあっという間に風に乗って遠くの方へ飛んでっちゃった。

よぉし。紙飛行機の指す方向へ進むぞ僕!

てくてく歩くと公園が見えてきた。その公園の水飲み場の辺りに女の子がぽつんと座っている。
何歳くらいかな?僕と同じくらいかな?
僕は女の子に近づいて
「ねぇねぇ何しているの?」
話しかけると女の子は
「お家がわからなくなっちゃったの」

これは大変だ。今はもう夕方!女の子が困っている!冒険家の僕が何とかしなければ。

「僕がお家までつれてってあげる」
「ほんとぉ?ありがとう!」
女の子は顔いっぱいに笑顔を作って喜んでくれた。僕ってもしかしたらいい人かもしれない。
「ところで君はどっちの方から来たの?」
「んーん。それがね、わからないの…」
これは困った。どこから来たのかもわからないなんて。
「それじゃぁさ、君のお家の周りには何か目印になる様なものは無かったかい?」
「うーん…。あっ!そぉいえば象さんのすべり台が近くにあった気がする!」
「他には?」
「んーん。わかんない」

象のすべり台…手がかりはこれだけか。これだけの手がかりだけで女の子の家を探し当てるなんて中々どうして難しい。
さてどうしたものかと僕は遠くの方へ目をやった。

ん?あれはもしかして…
「ねぇねぇ、もしかして、象のすべり台ってあれかい?」
僕は女の子の肩をたたき遠くの方を指差した。
公園の端のほう。斜め角の場所に象のすべり台があった。
「あっ!うんうんあれよ!わぁありがとう!!ここからなら私、歩いて帰れる。ありがとう!ありがとう!」

あぁ良かった。女の子はこれで無事にお家へ帰れる。ほんと、安心したよ僕。
「お礼にこれあげるっ!」
女の子はまたさっきの笑顔を僕に向けて自分のお尻の辺りからそれを差し出した。
「これは…紙飛行機じゃないか。」
「うん。私が困っていたらね、遠くの方から飛んできて私の足元に止まったの。それからしばらくしたら君がやってきて私のお家を探し出してくれたの。」
「そうか。それはよかった。それじゃぁ、僕がここに来ることは必然だったんだね。大事に紙飛行機持っててくれてありがとう。出会えて嬉しいよ僕」
「私も。ありがとう。ありがとう。」

今日の冒険は女の子とお家を捜す冒険だった。
僕の心は出発する前に比べてだいぶ軽い。

明日も冒険頑張ろう。
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