浮かんだストーリーとか。絵とか。日常とか。
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携帯のアラームが鳴った。
ベッドから起き上がりアラームを消すために携帯の『切る』ボタンを押した。長く押しすぎて携帯の電源が切れてしまった。今度は『通話』ボタンを押して携帯の電源を入れた。画面がゆっくり明るくなって携帯がいつもの壁紙を映し出した。
私は時刻を確認する。
私は時刻を確認する。
時間は午後4時。
「ありゃりゃー、もうこんな時間か。ご飯食べる暇ないじゃんよー。」
私は独り携帯に話しかけ、急いでバイトに出かける用意に取り掛かった。
私が選んだ服は上がダボッとしたトレーナー、下はジーパン。
どうせバイト先までの短い距離だ。身なりなんて気にしない。テーブルの上に昨日置いたままにしてある黒色のゴムを手に取り二の腕辺りまである長い髪を鏡で確認しながら後ろで一本にギュッと束ねた。髪の毛が引っ張られたせいで元々細くてつり目がちな目が更に釣り上ってしまった。
どうせバイト先までの短い距離だ。身なりなんて気にしない。テーブルの上に昨日置いたままにしてある黒色のゴムを手に取り二の腕辺りまである長い髪を鏡で確認しながら後ろで一本にギュッと束ねた。髪の毛が引っ張られたせいで元々細くてつり目がちな目が更に釣り上ってしまった。
「さてと。行くか。いってきまーーす。」
また私は部屋に響くくらいの大きな独り言を言い部屋を出た。
バイト先までの道程は単純だ。家を出て東の方へまっすぐ自転車を走らせる。しばらく進むと黄色い屋根に大きなタコの絵が描いてあるお店が見えてくる。そのお店の前を通り過ぎた先にある十字路を左に曲がる。そこから更にまっすぐ進むと私のバイト先が見えてくるのだ。
いつもその店を通り過ぎる時、醤油の焼けたような、それでいて甘いような香ばしいにおいが風に乗って私の鼻を刺激する。焼き鳥を焼いているのだ。店の屋根の上に目をやると、大きなタコが私を見下ろしていた。私はその大きなタコを見るたびに焼き鳥屋さんなのにどうしてタコの絵なの?と心の中でいつも話しかける。
お店を左に曲り、いよいよ『居酒屋 なごみ』が見えてきた。
今日は金曜日。きっと忙しいに違いない。
私は自転車のハンドルをぎゅっと握った。
私は自転車のハンドルをぎゅっと握った。
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