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会社の人に
「私の友達です」
と言ったら
「友達いたんだ」
って言われました。
やぁねぇ。
私だって友達くらいいるさ。
そんなに私一匹狼的な感じの印象なのかしら?
俺は一人でも生きていける的な?
夜はお決まりのバーで(水曜日はさすらいのギター弾きがコンサートしに来てその傍らでマスターがグラスをキュッキュ磨いてギター弾きの奏でる曲を聴きながら「へへっ、私には昔から忘れられない恋人がいましてね」「えっ?なんだいその話、すごく聞きたいよマスター!」とかなんとか言っちゃって頬染めながら話すマスターと生ハムメロンついばみながら(私生ハムメロン嫌いなんだよな。でもマスター自分の世界入っちゃってるし言いにくいな…っていうかマスターなのにへへって笑い方はどうかと思う)とか考えながら夜は更けていくけどギター弾きはよく考えたら同じ曲しか弾けなかった事が発覚してなんじゃそりゃー)
的な?!
独りお酒飲んじゃう!!
的な?
やっだ。
私すっげかっこE!!!
友達は3人いれば十分です。
ふふふ。時は5月。もうすぐ連休じゃ。
事務所で独りほくそ笑む私。
連休っていったらあれだよ。
みんな知ってる?え?知らないって?
しょうがないな。教えてあげよう。特別だよ?
コホン。
連休ってのは、休みが何回も連続で続くんだよ(真顔)。
え?予定はあるのかって?
ふっ。野暮な事聞くんじゃないよ。
アタイの連休はすでに埋め尽くされてるのさっ!!!
それじゃ、私は休みが何回も連続で続く予定で忙しいからそろそろ帰るぜっ!!あばよっ!!
ポト。
事務員は手帳を落とした。
『調べる』
連休の予定
3日→空白
4日→空白
5日→おばあちゃん家行く
6日→空白
ちょwウケるwww
おめぇ、どこから来たんだ?
俺かい?俺は海の風ふく港からやってきたのさ。
そこはホタテがうまいんだろう?
あぁそうさ。ホタテがうまい。
エビだってうまいんだろう?
いや、それはどうかな。エビに関しては俺の知る所ではない。
でも、ホタテはうまいんだろう?
そうさな。ホタテはうまい。
サザエはどうだい。
ふむ。どうだろう。サザエに関しては俺の知る所ではない。
何にも知らねぇんだな。
いや、ホタテに関しては自信があるぞ。
おめぇ、ホタテの何を知ってるってんだ。
ふふ。アイツとは深い仲さ。アイツはな、なかなかどうして口を割らねぇんだ。そこをよ、じっくりジワジワ網で焼いてやるんだよ。そのうち開くだろうってんでそっぽ向いてちゃアイツは素直に口を割らねぇ。まっすぐ目ン玉向けてアイツを見てやるんだ。するとどうだい。少しずつではあるが硬く閉ざされた口がぱっくりあきやがる。そうなったらこっちのもんさ。カバンに仕込んでおいたレモンぶっ掛けて一気に食べてやれぃっ!!
うまいぞぉ。ホタテうまいぞぉ。
おめぇ、大丈夫か?
*****
ホタテ食べたい。るるるん。
ご飯食べたら眠くなってきた。
よし。歌います。
お前にうぉう~♪
アタイのお腹がパンパンうぉう~♪
膨れたお腹にメリケン粉~♪
アイツのお腹にロックオーン!!
(セリフ)
俺、前からお前ともんじゃ食べたいって思ってたんだ…
そんなアイツをアイウォンチュー♪
ラララ~ラララ~♪
メリケン粉~♪
終わり。
眠い。
それぞれの夜 『明美』 の続きです。
・
・
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「おはようございます」
あたしが更衣室で着替えていると、外の方で声が聞こえた。
この声は…明美さんかな?腕時計に目をやるとちょうど午後4時30分。明美さんはいつも時間に正確だ。あたしはいつも遅れがちで、だいたい明美さんの方が先に更衣室に入ってる。今日はたまたま学校が早く終わり、あたしの方が早かった。
更衣室の扉が開き、明美さんが入ってきた。
「まどかちゃんおはよ」
「あ、明美さんおはよぉございまぁす」
うわぁ…やっぱりいやだなこの人。あたしはとびっきりの笑顔を明美さんに向けながらそんな事を思った。
あたしは彼女が苦手だ。ただ、漠然と苦手。何をされたわけでもなく嫌なことを言われた訳でもない。最初バイトで明美さんと一緒になった時からなんとなく『この人は苦手なタイプだ』と体がピンと反応していた。
何か一つあげるとしたら、彼女の目だろうか。彼女の釣りあがった目で見つめられるとどうしていいかわからなくなる。話をしている時、彼女は人の目をじぃっと見る。まるで言っている事が真実なのかどうかを見極めているかのような、目。
会話が途切れるのを恐れて私は話しかけた。
「明美さんって、いつも自転車で来てますよねぇ?家近いんですか?」
「近いよ。」
「あ、そうなんです…」
か…と、言い終わらないうちに彼女はあっという間に制服に着替え更衣室を出て行ってしまった。
…なにあれ。せっかくこっちが気ぃ使って話しようとしてんのにっ。
まるでまだ着替えてるあたしがノロマみたいじゃん。感じワルッ。
あたしは思いっきり鏡に映った自分に向かって口をとがらせた。
すごく不細工で、可笑しくて独りで笑ってしまった。
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